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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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エクリチュールの零度//Roland Barthes、森本和夫、林好雄 訳注/ちくま学芸文庫ハ9-4

ものすごく頭使う本なので、心してどうぞ。
こういう本て最後に、(程度の差こそあれ)「自分など存在しない」と言う。Lacan。
多分に勘違いか理解不足しているのでしっちゃかめっちゃかですが、
JoyceのFinnegans Wakeなら零度と呼べるのではないのでしょうか。
あらゆる言語、言語体、語りから脱却した例として思いつくのがそれだけですけれど。
あれがJoyceの文体だと言われたらそれまでだけれども。
いや、Joyceの文体ならDublinersみたいなのだ、と言いたい。
あの贅肉のなさゆえにざわざわと思わせる不思議な文体。

訳注の後にMaurice Blanchotの『来るべき書物』からの抜粋あり。
こちらを先に読むときっと本文が読みやすいのでは。
ところでそこには、言語体と文体は自分では選ばないと書かれています。
確かに言語体はわたしの生まれ環境に拠るために選べないとしても、
わたしは自分の文体を選んだのではなかったかと思って2度読んで、ようやくわかった。
選び取ったつもりの文体はわたしによって選ばれざるをえなかった文体で、
個人的な経緯に即して書く方法を選んだのだということで、わたしとしては選んでいない。
この本読んで理解できたのはそこだけです。
一個でもわかるところがあってよかったよほんとに。
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