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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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ジェイ・ローチ監督//1999米映画

ロビン・フッド2回目のための予習。
ヒューマンドラマなのだけど家族で観るのは難しい。
難しいっていうか気まずい。
作中で、町に楽しみはセックスとホッケーしかない、というのが言われるのだけど、
ええ、どうやらそうらしいです。行為が何度も描かれる。
ただしそれはこの町に限ることではなくて、ニューヨークだってそうだろ、という。
解説者(ゲストだっけ?)の「この辺にヌける店ない?」がとても象徴的。
観たことないけどSex and the Cityを彷彿とさせます。
ニューヨークにはセックスとお金がある、というイメージ。
(そして後者で前者は買えるわけだ。)

個人的にはチャーリーに感情移入してしまう。
彼は町が好きだったけどスティックは彼の手には大きすぎた。
そして町はスティックで人を判断した。
ペンを持つことを彼は望んで、ニューヨークへ渡った。
アウトサイダーはニューヨークを連れてやってきたけれど最後には町に帰る。
あそこで彼がミステリー、と叫ぶのはそういうこと。

父と息子の確執も上手く描かれていたと思うのです。
バーディ(Scotty)がほんと、愛しい……。
知的社会からは弾かれている(大学進学しなかった)けれど町のなかでは価値のある存在。
嫉妬とないまぜになった感情から息子につらくあたる父と、
自分が間違ったとは決して思っていない息子。
俺に言ったんだろ! って言うところが好き。
あとは判事が、バーディ見ながらみんなに言うところね。

それからツリー(Kevin)の優しさが本当に愛しかったなぁ。
レンジャーズの試合のビデオで子どもの目を暴力シーンから遠ざけるところとか。
「物語のある顔だ、ってな」
「悲劇のな」「喜劇だ」「ホラーだろ」
序盤のこの会話好き…………。
ジョン(Russell)の迷い、自信のなさ、そういうものがとても丁寧だった。
しかしドナに同情する。だって好きという感情にはパターンがあるもの。
彼女はホッケーで人を判断する場所を選んだ、ということ。
その場所では声を上げた笑い声なんてないのよ。
寒くて口も満足に開けないの。
静かに閉じる映画が、言葉の少なさとそのために生じる疎通、温かさを物語る。

性的な描写があんなになければもっと推奨するのだけど。
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自己紹介:
歴史(独愛蘇)と旅行が好き。
好きな作家
:いしいしんじ、江國香織、梨木香歩、藤沢周平、福井晴敏、
Christian Gailly、Ray Bradbury、Edgar Allan Poe、Oscar Wilde
好きな画家
:William Turner、Jacob van Ruisdeal、いせひでこ、いわさきちひろ
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