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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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水妖記//Motte-Fouque 著、柴田治三郎 訳/岩波文庫赤415-1

某OKPerがお薦めしてくださったので手を出しました。
悲しく美しい種族間恋愛の話。
アンデルセンの『人魚姫』を彷彿とさせます。
わたしは自分の死を選ぶ人魚姫よりも手を下したウンディーネの方が好きです。
自分の「種族の掟」に逆らっていない。
なれない人間にはならなかった、という立場が一貫している。
自分が何者なのかちゃんと知っている、という気がします。
(ベルタルダはそうではなかった。)
人魚姫は対価に声を失うのだけれど
ウンディーネは精霊の自由さを失う。
人間として生きていく不便さを愛のために選ぶ。
そしてそれを一方的な心変わりに裏切られて、水の中に閉じ込められる。
それを恨まずに受け入れる。

人間の因業と自然のやさしさをご堪能ください。
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