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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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椿姫//Alexandre Dumas fils 新庄嘉章 訳/新潮文庫テ1-1

Tennessee Williamsの『欲望という名の電車』、Coletteの『シェリ』も併せてどうぞ。
前者のおかげでわたしのニューオーリンズのイメージはとても野蛮なのですが、
素というか純粋というか、甘さのない自然の噛みごたえを思う。
ブランチがフランス語で言うんですね、「私は椿姫、あなたはアルマン」。
これをフランス語で言う痛々しさ。
わかって欲しいけど知られたくないという狡さ。
救って欲しいけど過去を帳消しにはできない事実。
やり場がなくて押しつぶされそうで、絞り出したフランス語。
ミッチがわからないのを悲しみながら安心してる。
大天使に、許しを乞う代わりに誑かそうとするなんてとんでもない女だなぁ、ブランチ。
「贖罪のない赦免(p.143)」など有り得ないのに。
救いのなさがとてもアメリカ的な戯曲でした。

前置きが冗長に過ぎましたが本題、『椿姫』。
オペラになるくらいなのでとっても美しい話なのは間違いないのだけど、
きらびやかで華やかな表面に隠れて、底に流れる情熱があります。
情熱以外のところではカトリシズムもあります。
Coletteの影響もあってフランスの娼婦は個人的に高級なイメージが定着してて、
しかも2作は共通して愛する方法がとても母親的なんですね。
最終的に相手を守るための愛し方をする。自分は娼婦という負い目があるから。
これは青年に母親がいないことが関係してるのかなぁと思わないでもない。
切ない、悲しい、愛しい、美しい、お話でした。
妹についてはまあ言及しないことにして。
それのあることが写実的たらしめていると言えましょうか。
幸福とはなんぞや。
他人の犠牲で成り立つそれは、そうと知らない間にしか存在しないのに。
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