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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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斉藤兆史、野崎歓//東京大学出版


斉藤先生はお初にお目にかかるのだけれど、野崎先生は途中で気づきました。
Christian Gaillyの翻訳者です。
読んでいると、彼がああいう音楽的な作品が好きなのだとわかる。
この場をお借りしてお礼申し上げます。
とても素敵な翻訳でした。素晴らしい小説でした。
わたしはフランス語など存じませんので、彼を読む機会などまず間違いなくゼロでした。
欲を言えば、もっと彼の作品が読みたいです。

この対談集は6部構成で、テーマは大きく分けて3つ、
・語学
・翻訳
・文学

「外国語」としての英語も仏語も「母語」である日本語の上に成立する、という論。
齋藤孝先生や藤原正彦先生に傾倒している身としては大賛成です。
これは、外国語をしないとたどり着けない論なのだと思います。
他国について学ぶということは自分の国について学ぶことが前提として用意されます。
ものの見方というのは比較の上に成り立つから。
ここではそれに留まらず広い意味での語学学習についての意見があります。

その語学との接触として取り上げられる「翻訳作品」。
翻訳と翻案と直訳の間を取る「翻訳」という仕事について。
例えばフランス語での翻訳者待遇はとても悪いそうですが、
それはフランスにおいてはとても当たり前に思えてしまう。
ドイツ語で翻訳はubersetzen、uberとsetzenに分かれますが、
つまり「置き換え」ということです。
英語ではtrans、変形を含むものだと前提を置かれているけれど
大陸では違う。単語を置き換えて並べる作業なのです。
ここで論じられるように繊細なものだとは思われていない。
翻訳は丸ごと移植するようなものだと思います。
繊細で大胆で大出血を伴う。
上手く輸血ができるかがポイント。

日本語に翻訳された小説を「日本語文学」と紹介することから始まる「文学」。
これは一体なになのか、なんの役に立つのか。
わたしタイトルみたときにドキッとしました。
まさか文学がなにか有用性を持つのかと。
よかった、相変わらず無用の長物です。
そしてだからこそ存在する。
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HN:あず/relieur
HP:SailingDay
性別:女性
自己紹介:
歴史(独愛蘇)と旅行が好き。
好きな作家
:いしいしんじ、江國香織、梨木香歩、藤沢周平、福井晴敏、
Christian Gailly、Ray Bradbury、Edgar Allan Poe、Oscar Wilde
好きな画家
:William Turner、Jacob van Ruisdeal、いせひでこ、いわさきちひろ
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