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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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わたしにおけるGBS最愛のラブソング。
訳は以前したので省略します。
半分実話から作られた曲で、Seanの大叔父、Johnの物語。
特別注釈も要らない気がするのでさくさくっと好きな理由をば。

・音がシンプル。
 地盤をドラムがきちんと支えて、Seanの声がまっすぐ響く。
・歌詞がいい。
 簡単な言葉でこれだけの速度だから、ぴったりと詩に寄り添える。
・ドラムがぱたりと息を止める瞬間。
 この曲はここに全部があると信じてる。
 Krisライブで時々叩くけど、ない方がいいよ。
 この部分を訳したことからこの曲の訳が始まったのです。
 身に迫るじゃぁありませんか。
 うつろな心を抱えた老人が、ボストンの海沿いを独りで歩く。
 節くれだった強い手をぎゅっと握る、雲の厚い空、灰色の海。
 大切にしまいこんだ名前を、心の底で紐解いてそっと唱える。
 遠い海の向こうの、島国においてきてしまった名前を唱える。
 けれど海は渡らない。老人は立ち尽くして、そして家へ帰る。

なにがいいかって、この老人は家に帰れば妻がいる、ということ。
これが素晴らしい設定ですよ。
きっとゆっくり微笑んで、彼女は老人を出迎える。
老人も穏やかに笑って、彼女と二言三言話す。
Mollyのいない世界で。
遠い土地で。

ちなみにわたしはあの手紙は嘘なんだと思っています。
もうこれ以上待てません、というのは本当ではないと思っている。
女の現実主義に批判を呈しているのかもしれませんが、
(心は彼女の元にあっても体がボストンなのでね。なにしろ。)
会って話したいし、女はずるいから自分だけ待ちたくないのですよ。
なんだかヘミングウェイを彷彿とさせますね、'The Very Short Story'。
Seanはヘミングウェイ好きなんだと思ってるけれどどうなのかしら。
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自己紹介:
歴史(独愛蘇)と旅行が好き。
好きな作家
:いしいしんじ、江國香織、梨木香歩、藤沢周平、福井晴敏、
Christian Gailly、Ray Bradbury、Edgar Allan Poe、Oscar Wilde
好きな画家
:William Turner、Jacob van Ruisdeal、いせひでこ、いわさきちひろ
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