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Great Big Seaに関する雑談、その他音楽、あるいはただの読書日記

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『愛はさだめ、さだめは死』//James Tiptree Jr.、朝倉久志・伊藤典夫 訳//ハヤカワSF730


短編集。12作。
あまり不思議な感覚のしないSF小説集。ひどく現実的で実際的。
対立。人間とエイリアンとの関係を書いて表現した感じ。
以下数編の感想。

「そしてわたしは失われた道をたどり、この場所を見いだした」
読後、一体人間はなんのために生きているのかを思う。
なにが人間を人間たらしめているか、とかね。
それは探求心だと結論づけられるけれど、つまり知的な活動からだということだけれど、
そこに同時に征服欲という醜さを見ます。
二面的な作品だなぁと思う。人間の気高さと醜さが山に登る行為に凝縮されている。
時間はそれを超越する。

「接続された女」
サイバーパンク。個人的に苦手な感じ。用語が多いから。
痛みを感じる。痛切で重い。
きりきりするようなのでなくて、がつんと切り刻まれる。
体の内側で、あるいは頭のなかで。

「断層」
これは「不思議な感覚」の作品です。
短めで、仕掛けを楽しむストーリーなので内緒にしますが、おすすめ。

「愛はさだめ、さだめは死」
蜘蛛を連想した。多分それで正しい。


この人の書き方はとても読みづらい。
頭にすんなり入ってこないのですね、今一歩理解を拒否する。
叙述が緻密すぎてついていけない。おや、わたしの理解力のせい?
「すべての種類のイエス」に始まり、「最後の午後に」で締める。
どちらも、女性の出産不安を根底にしています。
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好きな画家
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